次に呑む日まで

呑める日が来るまでの往復書簡

第八便 返信

あっという間に6月。驚きを隠せない。蒸し蒸ししてきた九州より、ジュン・チャンです。扇風機を出したよ。

 

対話企画『揺らぐ in 別府』への所感をまとめてくれてありがとう。的を射た考察に、この企画に込めた決意を改めて認識させられた。まあ、実を言うと、タカシナからの第八便を読んだのは、第一回目の『揺らぐ in 別府』が終わった後だったんだけどね。

タカシナの所感を読んで、最初にうまく説明できなかった、企画のきっかけに想い馳せた。数日経って改めて言葉にするならば、「誰かが何かに踏み躙れていることも、自分が誰かを踏み躙っていることも、放置したくない」という想いがきっかけではないかと思う。

学舎を出てから積み重なってきたモヤモヤに、後押しをしてくれたのは、疎遠になった友人だった。思えば皮肉なことに、この往復書簡の始まりもそうだった。どれだけ傷ついても、絶望しても、そのことを糧にして、貪欲に生きていけるものだなあ、としみじみしている。タカシナ、いつも付き合ってくれてありがとう。漂白の旅。

 

さて。初回の『揺らぐ in 別府』で交わされた内容を、参加者全員による内容確認、及び了解を得た上で以下に掲載する。

 

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『揺らぐ in 別府』5月 備忘録

(テーマ)セクシャリティ、家族


①フリートーク

・どっちつかず、自分もわからない(更衣室での気まずさ、別に男にはなりたくない)

固定観念への反抗

ジェンダー以前に人として否定している(ドレスコードや制服の自由)

・精神的に苦手な服の押し付け

・髪型や服装を、その日の気分で楽しむ(柔らかさ、パワフルetcテーマ)

・LGBTQという言葉

・スポーツ業界におけるトランス男性・女性の扱い

・家族の空間・価値観に馴染めない

・家族でもみんな違うけど、なんか似てるとこもある

若い女性が言うと反発されるが、男性が言うとすぐに聞き入れられる

・気持ちが軽視される

・躾と暴力

・家族も赤の他人

・養子縁組は夫婦じゃないとできない

・価値観→法律が規定する家族

・家族は血縁?

よしながふみ『きのう、何食べた?』のしろさんの母みたいに、固有名詞だけ知ってる

・価値観を押し付けようとする親

・親みたいになりたくない

・映画『チョコレートドーナツ』


②最後に企画者から投げかけ

・今回の話を小括すると、性別とか性自認とか以前に、一人の人として自分を見てほしい、ということになりそう。個人的なことであると悩んでいたことが、実は社会的に思い込まされてきたことである。

・家族とは、法律では誰がいるかだが、文化人類学ではどう機能しているか、で定義し分析する。必ずしも血縁ではない。

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結果として、今回はある程度お互いを知っているメンバーで実施することができたので、僕も過度に緊張することなく臨むことができた。あっという間に1時間半が経っていた。

 

次回は6月に、沖縄をテーマに実施する。歴史的背景や差別の構造等、今回のテーマと比較すると、当事者意識の持ち方が難しい人もいるかもしれない。僕も勉強しなおそうと思う。

まだまだ走り出したばかりの『揺らぐ』だが、今後長いスパンで継続していこうと考えている。自分の知識や考え方も揺さぶられながら、揺らぎを面白く感じていきたい。

 

対話企画『揺らぐ in 別府』6月

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