次に呑む日まで

呑める日が来るまでの往復書簡

第九便

梅雨冷えが続くと思いきや、日中の暑さが強まってきた九州より、ジュン・チャンです。今年も梅干し必須。

 

6月19日に対話企画『揺らぐin別府』2回目を実施したよ。テーマは「沖縄」だったけど、前回の「セクシャリテイ、家族」と比較すると大きな枠組みだったからか、話題はテーマを越えて広がったように思う。

今回は個人的な部分に関わる内容は少なかったから、ザクッとまとめてみた。以下のような感じ。

 

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『揺らぐ in 別府』6月 備忘録

(テーマ) 沖縄

 

沖縄戦の遺骨が混じった土砂で、基地建設の埋め立てをしようとしている国の動き。

・中央からの犠牲。別の国感。北海道も似た感覚ある?

・基地建設が環境問題にも影響。(ex.ヘリポート建設時の赤土流入により珊瑚礁破壊)

・家庭や学校教育の中で知り得た情報よりも、成人してからイベントや勉強会で聞いた情報の方が多い。(ex.教科書やテレビで「ひめゆり」「集団自決」というワードは聞いたことがある/大袈裟太郎)

・九州にきて、終戦記念日に黙祷のサイレンが鳴るのを聞いた。東北ではなかった。

・長崎や広島は原爆投下日の登校日や平和学習により、当事者性を形成しやすい。教育機会によるところも大きいのではないか。

・ある社会的トピックについて、周囲に関心のある人がいると知る機会が増える。

・社会課題について、個人でメッセージを発信する人はいる。大きな動きには発展しづらいのはなぜか。

・ゴールは同じでも、スタンスが違うこともある。普段はないが、選挙の際に衝突が起こることもあった。

・記事を読んでも、難しい言葉の羅列で理解が追いつかない。

・米軍の黒人兵士による性暴力事件→日米地位協定により、日本国内で米軍兵士を裁くことはできない→国としての主権は?

・「黒人」という焦点化も人種差別を匂わせる。アメリカでは、「黒人」というだけで通報されたり、警察に逮捕されたりするリスクが高い。

SNSが絡むことにより、背景を知らないまま乗っかったり、表面上の情報で理解したつもりになったり、批判したりする。(ex.Black Lives Matterは、もともとは植民地時代にまで遡る人種差別の問題から潮流を引いているが、知らずにハッシュタグをつける等)

・自分がそのトピックや出来事を知らなかったことにショックを受ける。

・証言は記録なのか?実際、加齢とともに記憶が混在していくことは誰でもありうる。SNSが加わることで、水掛け論になっていないか。

・「慰安婦」を巡る政治的動向、歴史認識について。→情報を集めて知るほどに、状況が掴めなくなる。時代とともに変遷する認識。

・当事者ではない私達が、どうしていけるのだろう。

・政治家でも、女性は寄り添い感があり頼りにしたくなるが、男性は0か100かの傾向が感じられる。慰安婦問題や性暴力の問題は、特に前者の視点が必要ではないか。

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振り返ると、前回のようなまとめや投げかけがきっちりある終わり方にはならず、ふわっと収束したような印象だった。それは決して収穫がなかった訳ではなく、「沖縄」を切り口にしながらも、社会的トピックについて的確に話が広がっていったように思う。今回は10代から40代まで、幅広い層で話せたのも面白かった。

 

実施にあたって、大学時代の演習のレジュメなどを見返したんだが、今読むと「自分きっちり勉強していたのだなあ」と感心してしまった。結構ガッツリ発表していた。こんな風に学び、自分の頭で考える時間があったことは、本当に贅沢で幸せなことだと思った。

どうやったら自分事として考える人が増えるのか。

 

第九便では、上記備忘録を受けて、タカシナが考えたこと、感じたことを聞いてみたい。

実施場所であるSemperviumにて、はちみつレモンソーダをいただきながら、書簡を結ぶこととする。

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レモンも丸ごと食べられるんだって。酸っぱくなかったよ!